「本所おけら長屋」の生みの親!

この人に足を向けては寝られない…。

50歳をすぎて、朋友の百田尚樹氏に「小説を書け!」と言われました。

そのとき、百田氏は「永遠の0」がベストセラーになりだしたころで、

現在のような「問題発言」もしていませんでした。(笑)

「小説なんか簡単に書けませんよ」

「いや、健ちゃんなら書けるでえ。おれがなんとかしたる。いいから書かんかい。

おれはテレビ屋(放送作家)やろ。小説を書けないと思われたら悔しいやんか。

健ちゃんもお笑い作家の実力をみせてやりーや!」

よーし! ということで、まずは100枚(原稿用紙)書いて、持っていきます」

「アカン!なんやこれは。登場人物の立ち位置、キャラ、ぜんぜんアカンでえ!」

そんな繰り返しを続けること、1年半。

処女小説「スプラッシュ マンション」は完成しました。(450枚)

「よし。おれが出版社に持ち込んだる」

2社に断られました…。そして3社目。

当時、PHP研究所文芸の編集長だった、N氏の目にとまります。

「最後を書き直してくれれば、うちでやりますよ!」

そして「スプラッシュ マンション」は単行本として刊行されました!

ところが、これが売れない。(面白いんだけどなあ…)

作家業の厳しさを思い知らされました。

このままでは、引き下がれません。最後に渾身の小説を書いて、

ダメなら小説家はあきらめることにしました。もう、失敗は許されません!

そして書き上げたのが「本所おけら長屋」です! 満足できるものが書けました。

さっそくN編集長に持ち込みます。

「これは、いける!いけますよ! 畠山さんは必ずベストセラー作家になります!」

ところが、一度コケた作家が、次作を出すのは大変なんです。

でも、N編集長は、何度も何度も会議にかけてくれます!

「この本は、絶対にベストセラーになりますよ!必ず通しますから」

初版1万部でスタートしたおけら長屋は、現在、24刷になり、

10万部を突破しました。

シリーズ化にもなり、累計42万部を超えました。

N編集長がいなければ「本所おけら長屋」は生まれませんでした。

作家と編集者は強い絆で結ばれています。

人と人との関係が希薄になっていくなか、濃い関係を続けたいと思います。

今は、編集から離れたN氏ですが、おけら長屋の生みの親であることは変わりません。

N氏は、私の恩人です。

どんなに酒癖が悪くても恩人です!

 

 



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 畠山健二(はたけやまけんじ) 公式サイト
 OKERA NOTE(おけらノート)
  http://okeranote.com/

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  楽しい情報をたくさん提供します。

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