2→14 7→6

小説家の至福のときは…

本所おけら長屋(二)の14刷、

本所おけら長屋(七)の6刷が完成しました。

本を出版するとき、出版社は初版部数を決めます。

「この本はどれくらい売れそうかなあ……。12000部は無理やろ」

「8000位とちゃうか」

「ほな、真ん中とって、10000部にしとこか」

これが部数決定会議。通称、部決会議です。

この1万部で刊行された本の売れ行きがよく、在庫がなくなってくると…。

「ほな、3000部増刷しときまっか」

めでたく重版。2刷となります。

この、出版氷河期で、重版になる本は1割もありません。

厳しいなあ…。

私も、何冊か本を出版しましたが、重版になったのは、おけら長屋がはじめて。

一度でいいから重版したい。作家の悲願です。

重版と聞いたときは泣きましたから。

だから、何度聞いても嬉しい。

重版…。なんてステキな言葉でしょう!

 



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